完全にイタリア領内にある唯一の4000m級の峰、グラン・パラディーゾは、1922年にイタリアで最初に指定された同名の国立公園の中心にあります。グラン・パラディーゾ国立公園はピエモンテ州との境にある山岳地域に広がり、名前が示唆するように、まさに大自然の「パラダイス」です。春・夏の彩り豊かな花と鮮やかな緑、秋の紅葉、そして、冬の純白の雪景色。グラン・パラディーゾ国立公園は四季折々、鮮やかな自然の様相を呈します。公園の象徴、「スタンベッコ」と呼ばれるアルプス・アイベックスをはじめ、カモシカ、マーモット、ヒゲワシやイヌワシなど、様々な野生動物が生息し、公園を訪れる際に出会うことも珍しくありません。
このグラン・パラディーゾ国立公園を中心としたエリアは、ヴァルグリゼンシュ、ヴァッレ・ディ・レーム、ヴァルサヴァランシュ、ヴァッレ・ディ・コーニェという4つの大きな渓谷から成り立っており、自然とスポーツ、グルメと伝統工芸の愛好者を歓迎します。80kmのコースを持つコーニェをはじめ、クロスカントリースキーヤーの楽園でもあります。スノーシューズ・ハイキングから、馬そり、ヘリスキーまで、いろいろなアクティビティーを体験することができるので、冬の楽しみ方はあなた次第！そして、夏はハイキング、トレッキングにも最適です。グラン・パラディーゾ国立公園をはじめ、真っ青な山中の湖や山頂の山小屋まで足を伸ばしてみるのもいいでしょう。
また、古くから農業が盛んだったこのエリアでは、ヴァッレ・ダオスタの最も有名なワインに使われるぶどうが栽培されています。代表的な料理といえば、フォンティーナチーズ、バター、パンなどが入っているスープです。甘いもの好きな方には、チョコレート風味の「コーニェのクリーム」や、甘いパンの「メクリン」がおすすめです。
古代ローマ時代の水道橋「ポン・ダエル」や、数多くの城と教会、農村住宅の「メゾン・ブリュイユ」など、過去への旅が堪能できる観光スポットも充実しています。伝統工芸も昔から受け継がれており、特に手編みレースがこのエリアの名産になっています。