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グラン・サン・ベルナルド

エリア紹介

エリア紹介大衆的な観光地から少し距離を置いたところにあるグラン・サン・ベルナルドは、アルプスの文化が昔のまま残されているエリアです。渓谷と氷河、湖と渓流、森と花。美しい景色をかもし出す広大な環境の中で、大自然の力を実感することができます。特に50mもの深さの「ベテンダ峡谷」は、訪れる人の印象に残る、圧倒的な風景といえるでしょう。自然豊かな広い空間には、カモシカ、ノウサギ、オコジョなどの野生動物も多く生息しています。この地区では、今も「家畜の季節移動」が行われており、牛たちは6月に高地の牧場に移動し、9月までそこで過ごします。夏に山道を歩けば、放牧している牛たちに出会うことも珍しくありません。
トレッキングからハイキング、気軽な散歩まで、歩くためのコースが多すぎて悩むほどですが、その中でも「グラン・サン・ベルナルド峠」への道はおすすめです。イタリアとスイスの国境にあるこの峠は、古代ローマ時代からアルプスを越えるための重要な交通路が通っており、中世にはフランチジェナ街道が通りました。あなたも、昔のヨーロッパ人の足跡をたどってみませんか?
ゴルフが好きな方には、ジニョーの9ホールゴルフ場で腕試しを。スキーが好きな方には、冬は日当たりの良い、クレヴァコルの穏やかなゲレンデへ。また、エリア内の数多くのコースで、クロスカントリースキーも楽しめます。
グラン・サン・ベルナルドの料理は、濃い味が好きな方には特に喜んでいただけるはず。標高1600のサン=レミ=アン=ボッスで作られる、風味豊かな生ハム「ジャンボン・ドゥ・ボッスDOP」は、一度は味わってほしい逸品です。また、フォンティーナチーズ、バターとシナモンで作られた「ヴァペレンテンセ・スープ」や、牛の乳房を使った珍しい食肉加工品「テテン」などもぜひお試しください。
このエリアには、貴族邸宅、城や塔の遺跡もたくさんあり、特にエトロウブルの中世村まで足を運ぶと、まるで時間が止まったかのような雰囲気に包まれます。毎年1月・2月の時期は、グラン・サン・ベルナルドの各町で、大昔から続けられている、華やかな衣装をまとう伝統的なカーニバルが開催されます。

名所ガイド

エトロウブル

標高:1270m
アオスタからの距離:18km

ÉTROUBLES エトロウブル

グラン・サン・ベルナルド峠へ向かう交通路に位置するエトロウブルは、古代ローマ時代にはすでに知られていた町であり、フランチジェナ街道を通る中世の巡礼者の休憩所でもありました。敷石の小路、冷水の湧き出る噴水、石屋根の古い家、15世紀の鐘楼。ここには中世村の魅力が今も残っています。このエトロウブルの町は、2005年5月、野外美術館になりました。国際的に著名なアーチストの彫刻や絵画などの20作品が、町の道に一年中展示されており、まさに歴史と美術が手をつないだ、特別な空間が広がっているのです。その他にも数多くの行事がありますが、有名なカーニバルと昔の職業を再現する夏のイベント「ヴェイッラ」は、訪れる価値があります。

サン=レミ=アン=ボッス

標高:1632m
アオスタからの距離:23km

SAINT-RHÉMY-EN-BOSSES サン=レミ=アン=ボッス

スイスとの国境手前にある最後の町、サン=レミ=アン=ボッスは、グラン・サン・ベルナルド峠への入口でもあります。トレッキング、ハイキングはもちろん、22kmのクレヴァコルのスキー場もすぐ隣にあり、夏冬問わず、楽しい時間を過ごすことができます。サン=レミ=アン=ボッスといえば、名物の生ハム「ジャンボン・ドゥ・ボッスDOP」が思い浮かびます。塩と地元産のハーブを使い、この地域特有の気候で一年間成熟させるこの生ハムは、野草を思わせる香りと豊富な味わいが特徴です。毎年7月の第2日曜日には、にぎやかな「ジャンボン・ドゥ・ボッス祭り」が開催されます。また、サン=レミ=アン=ボッスは、鉄分豊富な水でも有名です。健康の水として知られるこの水は、町の噴水から湧き出ていて、誰でも自由に飲むことができます。

グラン・サン・ベルナルド峠

標高:2473m
アオスタからの距離:25km

COLLE DEL GRAN SAN BERNARDO グラン・サン・ベルナルド峠

イタリアとスイスの国境にあるグラン・サン・ベルナルド峠(仏:グラン・サン・ベルナール峠)は、昔からヨーロッパの北と南をつなぐ、重要な役割を務めていました。古代ローマ時代には、すでにアルプスを越える交通路がここを通っており、中世になると、英国とローマを結ぶ巡礼路のフランチジェナ街道が通り、ヨーロッパ各地方の巡礼者が、この峠を越していきました。以来、巡礼者だけではなく、商人、傭兵、ときには国王までがグラン・サン・ベルナルド峠を行き交いました。1800年には、あのナポレオンが峠を越えてイタリアへ、4万のフランス軍を率いていきました。このような大軍の行軍が、この地方の人々の心に深い印象を残し、それが今でもカーニバルの華やかな衣装に反映されているといわれています。現在のグラン・サン・ベルナルド峠の見どころは、登山家の守護聖人、サン・ベルナルドの像と、小さな湖、そしてローマ時代の遺跡発掘現場です。ここから国境を越えてスイスに入ると、1000年前に建てられたホスピスとセント・バーナード犬の犬舎が見られます。