中央部とは、ヴァッレ・ダオスタ州の中心からピエモンテ州との境まで広がるエリアのことを指します。ドラ・バルテア川が流れる谷に相当するこの地区は、昔から、イタリアからヴァッレ・ダオスタ州へ、そして、フランスとスイスへと向かうための重要な通路です。エリアに沿う山々の標高も比較的低く、気候も穏やかで、四季を通して心和む美しい景色を堪能することができます。自然保護区がいくつかあり、中でも「モン・アヴィク公園」は5700ha以上の面積を持ち、その3分の1は、モンタナマツ、ヨーロッパアカマツ、カラマツ、ブナなどの豊かな森に包まれています。
冬のアクティビティーは、シャンポルシェなどの標高の高い地域を拠点とするのが一般的ですが、谷底の町々に泊まるのも良い選択です。そうすると、スキーの日とリラックスする日や遺跡めぐりの日を交互に設定でき、バリエーションに富んだ滞在を楽しむことができます。夏は州の他の地区より温度が高いため、ラフティングやキャニオニングなどのウォータースポーツを楽しむのに最適です。自然観察に出かけたり、丘の上に隠れている古い村を探しに行ったりと、ハイキングコースも多種多様に選べます。
ちょっとしたスリルと興奮を味わいたいなら、サン＝ヴァンサンのカジノで運を天に任せてみてはいかがですか？また、中央部エリアの料理の主役は、かぐわしい「ラルド・ダルナードDOP」をはじめ、栗、きのこ、ベリー、ハチミツ、チーズ、食肉加工品などの自然食品です。ここの傾斜地でとれたぶどうも特別においしく、それを使って作られたワインは深い味わいを持っています。
ペトログリフから、古代ローマのガリア街道とポン＝サン＝マルテンの橋、中世の数々の城と教会、そしてバールの要塞まで、この地区の歴史は数千年前にさかのぼります。今でもカーニバルやキリスト教のお祭り、行列などが数多く行われており、古い伝統はこのエリアの各町で息づいています。